- 任意整理の支払いがきつい!となる原因
- 任意整理の支払いがきつい!とならないようにする依頼前の対応方法
- 依頼後の対応方法
【Cross Talk 】任意整理の支払いがきつい!なんてことにならないですか?
債務整理を検討しています。実は弟が任意整理をしたのですが、任意整理後に返済がきつい!と大変苦しんでいる様子を見ており、自分もそうならないか心配です。
任意整理の支払いがきつくなる原因を知った上で対策しておけば心配ありません
そうなんですね!ぜひ詳しく教えてください。
任意整理後に支払いがきつくなってしまうことがあります。
任意整理後はブラックリストという状態で借り入れもできなくなるので、適切な対策をしていないと任意整理が失敗することもあります。
原因を確認したうえできちんと対策を知っておきましょう。
任意整理がきつくなる原因
- 任意整理後に収入が減った・なくなったという原因で任意整理がきつくなる
- 支払い可能な金額の見通しが甘かったり、依頼後に支出を増やし任意整理がきつくなる
任意整理がきつくなるのはどうしてなのでしょう。
収入が無くなってしまったり、当初から返済できる金額の見通しが甘いような場合などに、任意整理の支払いがきつくなります。
任意整理をしたときに返済がきつくなるのはどのような原因からでしょうか。
収入が減った・なくなったことによって支払いができなくなる
任意整理をすると長期間にわたって返済を行う必要があります。
そのため、返済中に収入を失った・収入が減ってしまうようなことがあると、そもそも返済ができなくなります。
これが任意整理の支払いがきつくなる一つの原因です。
支払い可能な金額の見通しが甘かった
毎月いくらくらいの返済が可能かは、弁護士との最初の面談時に確認します。
債務整理を依頼する状況では、借りては返しての繰り返しをしていることから、家計の状況を客観的に把握できていない場合もあります。
このような状況で、いくらなら無理なく返済できるかを申告するので、その見通しが甘いような場合や、自己破産・個人再生を嫌がるあまり高めに申告することがあります。
申告時に毎月5万円支払えると弁護士に申告したにもかかわらず、家計の状況を客観的に見れば3万円しか支払えないようなケースを思い浮かべてください。
弁護士が任意整理をしたにもかかわらず、実際には支払うことができる余剰がなくなり、任意整理の支払いがきついといった事態になります。
任意整理依頼後に支出を増やしてしまった
任意整理直前までは借金返済のために家計を切り詰めていることがほとんどです。
旅行・レジャーに回すお金がない、食費もかなり切り詰めている、子どもの習い事を我慢させている…多くの方がいろんなものを我慢しています。
任意整理を弁護士に依頼して、借金返済がなくなると、家計に余剰が出来てつい支出を増やしてしまうことは多いです。
一時的なものであれば大きな影響はありませんし、治療費や衣食住の基本に属するものを削っていることもあるので、多少支出が増えることはあります。
しかし、子どもを塾にいかせる、フィットネスジムの契約を始める、食費を増やすなどすることによって、支出がどんどん増えてしまうことがあります。
どんなに依頼当初の家計を把握しても、後から支出を増やしてしまうと、やはり同じように返済が出来なくなってしまうことになります。
任意整理がきつくならないように依頼前・依頼中にする対応策
- 任意整理依頼前は家計を整理しておく
- 弁護士には正直に家計の状況を申告する
- 任意整理が終わるまでは支出を増やしすぎないように注意する
なるほど…では任意整理がきつくならないようにしておく対策にはどのようなものがあるのでしょうか。
まずは任意整理の依頼前・依頼中の対策について検討しましょう。
任意整理がきつくならないように依頼前・依頼中にできる対策にはどのようなものがあるのでしょうか。
返済できることができる金額などをしっかり把握して相談をする
まずは、依頼前に返済ができる金額などをしっかり把握してから相談をしましょう。
上述したように、債務整理依頼直前は、返済のことのみに集中しており、家計全体が見えない状態となっている方が圧倒的多数です。
任意整理は返済をすることが前提の手続きで、返済ができない場合には他の手段を検討することになります。
このことを相談時に伝えると、「自己破産するくらいなら頑張って●万円支払います!」と申告される方もいらっしゃるのですが、何らの根拠もなく申告すると、あとから苦しい思いをするだけです。
1円単位まできちんと計算するわけではなく、だいたいでも良いので相談前までには家計を把握しましょう。
このときに、例えば賃貸の更新がある・車検があるなど、直近で大きな支出が控えている場合には、その分のお金を貯めることも念頭に入れることを忘れないようにしてください。
弁護士との相談では正直に返済可能な金額を話す
弁護士と相談をする際に、必ずいくら返済が可能か聞かれます。
ここで弁護士に嘘をついてしまい、弁護士がその返済可能額を前提に手続きをすすめて、いざ任意整理をするときつくなることも多いです。
いったん正直に話して、どのような希望があるかを弁護士には正直に伝えてみてください。
任意整理を依頼してから生活の水準をあげすぎない
任意整理を依頼すると、依頼のあった業者については一時的に借金の返済を止めることになります。。
どうしても家計に余裕が出る上に、返済を考えなくても良いので、任意整理を依頼していることを忘れてしまう方も少なくありません。
借金返済を最優先にする生活のため、生活水準を下げて必要な出費ができなくなっているのは仕方ないです(例:医療費)。
しかし、任意整理が完済する前から、上述したような必要とまではいえない出費はなるべく増やすべきではありません。
冠婚葬祭のような想定できない急な出費があることもありますので、なるべく手元に貯蓄をしておき、急な出費に備えるようにしましょう。
任意整理後に支払いがきつくなったら
- 任意整理後に新たな借り入れをできる可能性は限りなく低い
- 遅れながらでも支払う
- 再度任意整理をすることも検討する
では任意整理後に実際に支払いがきつくなった場合の対応方法について教えてもらえますか?
新たに借り入れをできる可能性は限りなく低いので、遅れながらでも支払う・再度任意整理をすることを検討しましょう。
実際に、任意整理後に返済がきつくなったときにはどうすれば良いでしょうか。
新たに借入をできる可能性は非常に低い
任意整理に返済がきつくなったら、そのときは借入をすればよいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、任意整理をすると、いわゆるブラックリストという状態になっており、正規の貸金業者から借り入れできる可能性は低いです。
「ブラックOK」というような会社から借入すると、闇金融のターゲットにされかねません。
遅れながらでも支払っていく
対応策の一つとしては、遅れながらでも支払っていくことです。
任意整理をする際に、返済が滞ったときの規定として、2回分の返済をしなかった場合には一括請求するという記載があることがほとんどです。
毎月1万円の返済をする場合、2万円分以上の滞納が発生すると、一括請求の対象となります。
そのため、1万円の支払いができない場合でも、半分でもいいので支払う・最悪は遅れてでも支払っていき、少しずつお金をためてどこかで遅れを解消するのが良いです。
一時的なものであれば身内に借入をすることも
支払えなくなった原因が、仕事を失ったようなものではなく、冠婚葬祭に出費が必要などの一時的な場合には、身内から借入をすることを検討してみてもいいでしょう。。
再度債務整理を依頼することも必要となることがある
任意整理がきつくなり、従来どおりの返済の目途がたたないのであれば、再度弁護士に債務整理を依頼します。
任意整理をする際には、再度の依頼のやり直しできちんと払えるかどうか、調査がされることがあるので注意しましょう。
まとめ
このページでは、任意整理がきつい!と感じることの原因・対処方法についてお伝えしました。
返済ができなくなると、再度の任意整理が必要になる場合もあります。
返済できる額の把握など、対応策を確認し、不明な点があれば弁護士に相談することをおすすめします。