- 借金問題についての専門家は弁護士と司法書士だが、司法書士には権限に制限がある
- 借金の相談は公的な機関でもできる
- 支払いが難しい場合には結局債務整理が必要になるので、できれば最初から弁護士に相談を
【Cross Talk】借金の相談ができる場所ってどんなところ?
私はここ半年くらい返済のために借入れをしてギリギリ凌いでいたのですが、いよいよ支払いが厳しくなってきました。借金をどうしていくのが良いのかを相談しようと思うのですが、このような相談って弁護士以外にも相談できるんですか?
専門家としては司法書士も債務整理をしていますし、相談は市区町村などの自治体を含む団体でも行っています。結局、債務整理をする場合には弁護士に相談することになりますので、最初から弁護士に相談をすることをお勧めします。
借金の返済が難しくなってきた場合には、どのような手段でその状況を抜けるのが良いかを考えるわけですが、日々の返済が難しくなっている状況では冷静な判断能力を失っていることがほとんどなので、借金の問題に詳しい人に相談するのが解決のための重要な方法です。
債務整理が一番有力な手段になるのですが、弁護士法所定の法律事務ということになるので、基本的には弁護士に相談します。ただ例外的に認定司法書士も相談にのることができます。その他借金については市区町村や消費者センターなどが相談にのっていますが、債務整理は結局弁護士と認定司法書士しか行うことができないので、最初から弁護士に相談することが望ましいといえるでしょう。
相談先ってどこがあるの?
- 相談は主に専門家か公的な団体に行う
そもそも借金問題にはどんな人たちが相談にのっているのですか?
債務整理を行うことができる弁護士や司法書士が相談にのっていますが、その他にも市区町村や関係する団体などが相談にのっています。
借金問題の相談は誰に行うのが良いのでしょうか。
借金返済に困っている場合にどのような手段をとるべきか、返済に必死になっている場合には冷静な判断をすることが難しい場合がほとんどです。
そのため、第三者に相談をして落ち着いて考えることが望ましいです。
この場合ですが、知り合いに借金が返せないということを相談するのは、なかなか気が引けますし、冷静に聞いたからといって解決するための知識を持っているとは限りません。
そのため、借金問題についての知見を持っている人に相談すべきことになります。
相談は、市区町村をはじめとした自治体など各種団体や、借金問題の解決方法である債務整理を行うことのできる弁護士・司法書士に行います。
専門家にはどんな人がいるのか
- 債務整理の専門家は弁護士と司法書士
- 司法書士にはやれる事に制限がある
まず、借金問題の専門家にはどのような人が居るのでしょうか?
借金問題の解決方法である債務整理をすることができる弁護士・司法書士といった人がいます。
まず、借金問題についての専門家にはどのような人が居るのかを知りましょう。
弁護士
借金問題はそのほとんどが債務整理によって解決されることになり、債務整理は弁護士法所定の法律事務であるので、報酬を得て行うことができるのは弁護士という事になります。
弁護士の選び方については、「借金(債務)整理の弁護士の探し方・相談の仕方」というページで詳しくお伝えしておりますので、参考にしてください。
司法書士
債務整理は司法書士も弁護士法の例外として行うことができると規定されています。
ただ、司法書士の中でも、法務省の試験を受けて簡易裁判所に提起する訴訟の代理人となれる認定司法書士のみですので注意をしましょう。
弁護士と司法書士のできることの違い
司法書士も債務整理をすることができるのですが、司法書士に与えられているのは裁判所へ提出する書面の作成代行と、訴額が140万円までの代理という点から、裁判所や管財人の事務所に本人とともに出頭することができない、もし140万円を超える過払い金がある場合に代理をすることができないなど、制約を受けることがある点に注意が必要です。
その他の機関
- その他には市区町村をはじめとする各種機関が相談にのっている
- 収入がないなどで生活保護を受けるような場合には相談すべきだが、債務整理はあくまで弁護士と司法書士が行う
専門家以外にも相談できる団体があるのですか?
市区町村の住民相談や消費者センターなどの機関が相談にのっています。
どのようなものがあるのかを見てみましょう。
弁護士・司法書士以外には借金の相談にのってくれるのはどのようなところなのでしょうか。
NPO法人に相談する場合には注意を
借金や消費生活に関するNPO法人などで借金の相談にのっているケースがあります。
ただ、中には懲戒請求を受けるなどして案件の獲得が難しくなった弁護士が、インターネットで探されるのを回避するためにNPO法人を作っている場合があり、相談してきた人をそのような弁護士に紹介するケースが稀に見受けられます。
きちんとインターネット等で評判を確認してから相談するようにしましょう。
貸金業者の相談窓口
貸金業者から借入れを行っているような場合には、その貸金業者が返済に関する相談を受けているケースがあります。
相談といっても個別の支払いについての解決方法を考えるだけで、債務全体や生活状況などを踏まえて対応してくれないなどの恐れもあります。
国民生活センター
当事者が持っている情報に格差があるのを是正することを目的とする国民生活センターも借金の相談にのっています。
ただ国民生活センターでは話を聞く、債務整理をすすめる、といったのが権限の限界です。
各自治体の無料相談
市区町村などのでは住民に対して様々な相談窓口を開いています。
地域の弁護士などを招いて無料で法律相談も行っており、無料で債務整理の相談ができます。ただし、相談時間が短い場合も多いため、丁寧に話を聞いてもらうことはできません。
また、生活苦や障がい・介護など借金の原因に踏み込んだサポートが必要な場合には、こういった相談によって解決を目指すことになります。
日本貸金業協会
貸金業が所属している団体でも、返済に窮した場合の相談をすることができます。
しかし、債務整理をする場合には、受付してもらえません。
日本クレジットカウンセリング協会
クレジットカウンセリング協会は公益法人で、消費者保護のための公正・中立な相談を受け付けており、無料での任意整理も受け付けております。
全国銀行協会
全国銀行協会は銀行が加盟している団体で、ここでも借金に関する相談を聞いてもらうことが可能です。
まとめ
このページでは、借金問題の相談先についてお伝えしてきました。
借金問題は、債務整理で借金をどうにかするということが中心ではあるが、生活苦などの生活全般に関する相談を市区町村が受け付けており、その他借金に関する相談を受け付けている団体が多数あります。
ただ、解決という観点からは、弁護士に依頼をして債務整理をするのが基本になりますので、まずは気軽に弁護士に相談するようにしましょう。