- 債務整理とは何か、その種類についての概要を知る
- 債務整理の無料相談窓口について知る
- 債務整理の相談の際の準備について知る
【Cross Talk】債務整理の相談を無料でしたい
借金がかなりあって返済が難しくなってしまっておりまして、債務整理を考えています。お金が無い状況なので無料で相談に乗ってくれるところがあると助かるのですが…。
無料で相談に乗ってくれるところはかなりありますが、債務整理に取り組んでいる弁護士はそもそも無料で相談にのっているので、最初から弁護士に相談することをお勧めしますよ。
債務整理を含む各種法律問題について無料で相談をできるところはたくさんあります。ただ、結局は相談に乗るだけで解決まで至らないことや、中には整理屋という者が介在していることもあります。
債務整理に取り組んでいる弁護士は、債務者の窮状を知っており、相談を無料で行っていますので、最初から弁護士に相談することをお勧めします。
債務整理とはどのようなものなのか?
- 債務整理の基本的な事項について知る
借金に苦しければ債務整理というのはテレビや広告のイメージであるのですが、そもそも債務整理ってどういうものなのですか?
債務整理は借金苦から生活を立て直す個別の手続の総称です。
債務整理の相談窓口を探す前に、債務整理とはどのようなものなのかを知りましょう。
債務整理とは
まず、債務整理というのは、借金返済に困ったときに、交渉や法律的な手段を使って返済を楽にしたり、免除してもらうことをいいます。
後述する3つの手続などを主とする個別の手続の総称を言うと考えてください。
債務整理の種類と効果
債務整理では主に次の3つの方法が使われます。
一つは、裁判所の手続をとらず、直接債権者と交渉して借金を減額させる方法である任意整理というものです。昨今の実務的な傾向からすると、現時点での借金の残高を36回(3年)の分割(交渉次第で最長60回(5年)が可能な業者もあり)で返済する、という内容に契約をしなおして(和解契約)、返済を楽にします。
次に、裁判所に申立てを行って、借金を免除してもらう自己破産手続があります。裁判所に申立てをする点で任意整理よりも面倒な手続なのですが、価値のある資産を手放しさえすれば借金が基本的には免除されるので、すぐにでも家計を立て直すことができる手続です。
さらに、裁判所に申立てを行って、借金を圧縮してもらって分割して返済をしてもらう、個人再生という手続もあります。任意整理の36回分割という条件だと支払えないけど、圧縮してもらった上で分割の支払いを希望するような場合や住宅ローンを継続したい場合に利用することがあります。
その他にも、裁判所に調停を申し立てて解決をしていく特定調停や、相続で負担した債務の免除をしてもらう相続放棄・限定承認、消費者金融等に対する払い過ぎていた利息を取り戻す過払い金請求、闇金融への対応といったことも債務整理に含まれます。
債務整理は誰がやるのか
この債務整理ですが、誰が行うのでしょうか。
まず、自分で行う、という事を考える方もいらっしゃるかもしれないですが、自分で行う場合には、後述する弁護士・司法書士に依頼した場合における、返済をストップして督促を止めることができ精神的な負担が和らぐというメリットを受けることができませんし、法律的に正しい事を個人で行えるとは限りませんのでお勧めをしません。
債務整理については弁護士法に規定のある法律事務になりますので(弁護士法72条)、弁護士が報酬を得て行うものなのですが、例外として司法書士の中でも認定司法書士と呼ばれる方も行うことができます。
ただし、司法書士は140万円を超える過払い金が発生している場合や、離婚・相続などの債務整理だけではない問題が発生した際に対応しきれない場合があることも知っておいてください。
債務整理を無料で相談できる窓口
- 債務整理を無料で相談できる窓口を知る
- 債務整理に取り組んでいる弁護士は無料で相談に乗っている
では債務整理を無料で相談できる窓口にはどのようなものがありますか?
後述するようにたくさんの窓口がありますが、債務整理に取り組んでいる弁護士はそもそも無料で相談に乗っているので、そちらを利用してはいかがでしょうか。
債務整理を無料で相談できる窓口には次のようなものがあります。
債権者の相談窓口
まず、債務整理手続ではないですが、借金の返済に困ったときに、消費者金融・銀行などはそれぞれ独自に相談窓口を設けています。
これは、あくまで返済に関する相談という位置づけです。
NPO法人などの各種消費者団体
NPO法人で借金問題に対するケアを行うなどの団体もあります。
ただ、これらの団体に相談をしても結局は弁護士・司法書士を紹介するというもので、中には弁護士会や司法書士会から懲戒処分を受けてこれが公表され集客が難しくなった弁護士や司法書士を紹介したり、場合によっては弁護士資格を持っていない人(整理屋)を紹介したりするようなケースもあるので非常に注意が必要です。
法テラス
法テラスという国が設置した団体でも法律相談を無料で行うことができます。
ただ、中には債務整理に積極的でない弁護士が相談窓口になってしまうと、相談を受けてもらっても「私は債務整理はやっていないので…」と無駄足になってしまうことがあるので注意しましょう。
もっとも、収入が少ないのであれば(収入に関する審査があります)、債務整理を依頼する場合に一般的な法律事務所へ依頼するよりも弁護士費用が低額となったり、長期での分割が可能となるため、収入次第では適切な窓口となり得ます。
国民生活センター
消費者問題に関する相談窓口として国民生活センターに相談をすることもできます。
ただし、国民生活センターが債務整理をできるわけではなく、結局は弁護士・司法書士に相談をすることになります。
弁護士会の無料相談
弁護士は、日本弁護士連合会のほか、都道府県の弁護士会に所属しており、都道府県の弁護士会が、無料の法律相談をしています。
司法書士会の無料相談
司法書士も同じく、日本司法書士会連合会と、都道府県の司法書士会に所属しており、都道府県の司法書士会が無料相談を実施しています。
各市区町村役場の相談窓口
市役所などで、区民の一般的な相談のほかに、市区町村が弁護士に依頼して市民に対して法律相談を無料でしています。
弁護士・司法書士の事務所の無料相談
以上、たくさんの窓口をご紹介してきましたが、債務整理に取り組んでいる弁護士は、相談のための費用に窮している状況を熟知しています。
そのため、相談に対するハードルを下げるために、相談は無料としていることがほとんどです。
債務整理は、弁護士によって方針も違うことがあるため、他の相談窓口でした内容も、債務整理にたくさん取り組んでいる弁護士から見ると、違う方針にすべきという場合も少なくありません。
そのため、依頼をすることを見据えて法律相談をするべきであり、債務整理に積極的に取り組んでいて相談が無料である弁護士・司法書士に相談することをお勧めします。
債務整理を相談するときにはどんな準備をしておけばよいか
- 債務整理を相談する時には債務の状態・収支の状況などをまとめておくとスムーズに進む
- すぐに契約することを見越して、身分証明書・ハンコなども用意を
実際に債務整理の相談に行ってみます!どんな準備をしておけばよいのでしょうか。
債務に関する基本的な情報や収支の状況は必ず聞くのでまとめておいてもらえると相談がスムーズにすすみます。
では、実際に債務整理の相談にはどのような準備をしておけばよいでしょうか。
事前にまとめておくべきこと
債務整理の相談においては次のような事項が必ず聞かれます。
まず、債務に関する基本的な事項です。
債権者がどこかということが分かりにくい場合があります(特にクレジットカードを持っているが、カードの裏にたくさん会社の名前が書いてあって、結局どこが債権者なのかわからない等)。契約書やカード、返済をしたときにもらう書面、督促状などの書面を参考にしてまとめておきましょう。
次に、債権者に対してそれぞれいくら借りているかという債務の額についてです。
1円単位で正確なものでなくてもかまわないのですが、最新の状況が大まかには伝えらえるようにしておいてください。
これらの債務について、いつから借りたのか、保証人が居るのか、担保は付いていないか、裁判所から書面は来ていないか、公正証書は取られていないか、といった事も聞かれますので、併せて確認しておきましょう。
次に、収支に関する事項をまとめておきます。
債務整理は、債務の額とその人が家計からいくら債務整理のために使えるか?という2点で大体の方針が確定します。
よくあるのが、自己破産は嫌だから…といって任意整理では月◯万円くらいの返済が必要と伝えられ、その金額は払うので任意整理でお願いします、というものです。
家計の状況を考えずに支払金額だけを決めてしまうと、返済が停止して借金から一時的に開放されている状態で生活のレベルがあがってしまい、食費が増えたり雑費が増えたりして、任意整理の段階で◯万円は支払えない…ということがよくあります。
客観的な家計を伝えておくことは、手続の見通しをたてるのに有効です。
もっておくと良いもの
相談時に持参すると良いものは次の通りです。
まず、貸金業者のカード・契約書・返済の明細など、業者名や借金の残高が分かる資料です。次に、上記の情報をまとめておいたものを紙に書いて持っていくと、弁護士にもわかりやすく伝わります。
また、相談について本人に関するものであることを確認するために、身分証明書の提出を求めることがあります。
さらに、そのまま相談後に依頼をすることもできるので、印鑑を持っておきましょう。その他電話で法律相談の予約をした時点で、電話口の方に持ってきてほしいものを聞いておくのが良いでしょう。
まとめ
このページでは、債務整理についての基本的な情報と併せて、無料で相談をできる窓口についてお伝えしてきました。
借金問題について相談できる窓口はたくさんありますが、できれば最初から依頼を見越して相談するのが良いので、相談料無料の弁護士に相談してみましょう。