- 借金があるにもかかわらず会社を辞めたいと思う理由
- 借金があるにもかかわらず会社を辞めた場合の対応方法
- 借金返済の目処がたたないならば債務整理をする
【Cross Talk 】借金はあるけど会社を辞めたい!会社を辞めるときにどんな注意が必要?
現在借金をしています。返済をするには仕事を続けなければならないのはわかりますが、残業代をきちんと支払ってもらっておらず、返済するためにも転職をしたいです。何か良い方法はないでしょうか?
残業代を支払ってもらってないような場合や、残業がそもそも多いような場合には、退職したときに失業手当を待機期間の2ヶ月を待たずに受け取れます。債権者に相談をして当面利息の返済のみで対応してもらって仕事を探してはいかがでしょか?
詳しく教えてください!
借金の返済をしなければならない状態で会社を辞めるのは、再就職先が決まっていない限り勇気のいることです。しかし、借金の返済をしなければならない状態であるにも関わらず、会社を辞めたいと思う場合には、それ相応の理由もあります。
このページでは、借金の返済をしているにもかかわらず会社を辞めたいときの原因と対応方法など考えておくべきことについてお伝えいたします。
借金があるのに会社を辞めたい理由
- 借金があるのに会社を辞めたい理由
- 残業が多すぎる・残業代が出ない・セクハラやパワハラの被害にあっているなど
借金があるのに会社を辞めたいと思うような場合にはどのような場合がありますか?
普通は返済のために転職先が決まるまでは辞めないのですが、残業代が出ないような場合には、退職して残業代をきちんと出してくれるところに行くのが良いということもあります。
借金をしている状態でも次のようなことがあると、転職先が決まる前に会社を辞めたいと思う方のほうが多いのではないでしょうか。
残業が多すぎる
あまりにも残業が多すぎるような場合です。
残業などの時間外労働が多すぎると、転職活動をすることができないばかりか、体調を維持できず、働けなくなってしまうような状態にもなりかねません。
残業が多すぎるかどうかの基準として、残業の上限である45時間(臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも年720時間、月100時間未満、2〜6カ月平均80時間以内)を超える場合には、残業が多すぎるといえます。
残業代が出ない
上記の「残業が多すぎる」とセットになることが多いのですが、残業代が出ない場合には、借金があっても退職を考えます。
借金返済のためには、副業などを考えたり、節約のために自炊する時間を作るなどが欠かせません。
残業が多く、かつ残業代が出ないという場合には、収入を増やしたり、支出を減らすための余裕が全くなくなります。
そのため、借金があっても、仕事を辞めるのは致し方ありません。
パワハラ・セクハラなどの被害にあっている
借金があっても仕事を辞める原因の一つとして、パワハラ・セクハラの被害にあっている場合です。
もちろんこれらは不法行為なのでやめさせるのが法律上は望ましいです。
しかし、これらは職場での優越的な地位を用いて行われるのであって、労働者個人でやめさせる・損害賠償をする、という措置をとったうえで働き続けることは、実際には困難であることが多いです。
そのため、退職をして損害賠償をして、次の職場を探すことは致し方ありません。
退職推奨をされている
退職推奨をされているような場合です。
希望退職者の募集のような正当なものから、断っているにもかかわらずあまりにも執拗に退職推奨されるような違法なものもあります。
退職金が出るような場合や、あまりにも執拗であるような場合には、借金があっても退職するような場合もやむを得ません。
借金があるのに会社を辞める場合に知っておきたいこと
- 自己都合退職でも会社都合と扱える場合がある
- 返済を一時的に軽くしてもらえる場合もある
借金があるのに会社を辞める場合に知っておくべきことはありますか?
いくつか知っておきたいことを確認しましょう。
借金があるのに会社を辞める場合に知っておくべきことには次のようなものがあります。
失業手当を自己都合退職ではなく会社都合退職の扱いにすることができる
会社を退職すると、就業期間と退職理由に応じた失業手当を受け取ることができます。
このときに、自己都合退職である場合には、通常は2ヶ月の待機期間があり、すぐに失業手当を受けとることができません。
また、給付される日数も会社都合退職よりも自己都合退職のほうが少ないです。
しかし、自己都合退職でも一定の事由がある場合には、会社都合退職とすることができ、上記のように残業が多すぎる場合、残業代の支給がない場合、パワハラ・セクハラの被害にあっていたような場合には、会社都合退職とできる可能性があります。
詳しくは、ハローワークに申請に行くときに、職員さんに相談してみてください。
再就職先を見つけている場合の借金返済は債権者に相談
失業手当をもらえていても、今までの給与の6割程度なので、借金返済までお金が回らないということもあります。
再就職先が見つかれば返済できる見込みがある場合には、債権者と話し合って返済を待ってもらう・返済を軽くしてもらうのが良いでしょう。
貸金業者の場合には返済に関する窓口が設置されており、利息のみの支払いにしてもらえる場合があります。
労働問題がある場合には弁護士に相談
上述するように、借金があるのに仕事を辞めるような場合では、労働問題が別途発生していることが多いです。
残業代未払いや不当解雇、セクハラ・パワハラや違法な退職勧奨にあった場合には、退職後に会社に損害賠償等を請求しましょう。
この場合、退職後では証拠保全が難しいこともあるので、退職前から弁護士に相談しておくのが良いでしょう。
借金返済の目処がたたない場合には債務整理をする
借金返済の目処がたたなくなっている場合には、早めに債務整理をすることをおすすめします。
会社を転職したからといって、今と同じ給与水準で働けることは稀で、給与が下がることのほうが多いです。
借金返済が厳しくなった場合には、債務整理を早めにするようにしましょう。
まとめ
このページでは、借金があるのに会社を辞めることについて、その原因や知っておくべきことについてお伝えしました。
毎月返済をするために仕事を続けるのが通常ですが、一定の事由があると会社で勤務を続けるのも難しいことは否定できません。
このような場合に知っておくべきことと併せて、借金返済ができなくなった・労働問題で損害賠償を請求したい場合には、早めに弁護士に相談しましょう。