- 借金癖・借金依存症の人の特徴
- 借金癖・借金依存症の人の対応方法
- 貸付自粛制度
【Cross Talk 】子どもの借金癖がひどく借金依存症かも…家族としてはどうすれば?
私の子どものことで相談があります。子どもは働いてはいるのですが、借金を繰り返します。借金をやめさせる良い方法はないでしょうか?
借金依存症となっているような場合には、病気として治療が必要な場合もあります。お金が借りられないように貸付自粛制度というものがあるので、それを利用して、既にある借金については債務整理をおすすめします。
そのような制度があるんですね!詳しく教えてください。
生活が苦しくやむにやまれず借金をする方がいる一方、借金をするのが癖になっている方もいます。中には依存症と呼ばれる状態になっており、借金をするのをやめられなくなっていることもあります。このような場合の対策として、原因となっている依存症の治療のほか、借金をそもそもできなくする貸付自粛制度の利用などを検討しましょう。
借金癖がある人の特徴とは?
- 借金癖がある人はお金にだらしないだけではない
- 借金依存症・その他の依存症が原因で借金すること
借金癖のある人っていうのはどういう人なのでしょうか。
外部からはお金にだらしないだけ、と考えてしまいがちですが、依存症というレベルに達していると借金をすること自体に生きがいや安心感を覚えたり、他の依存症である場合には借金をしているという感覚がなくなるようです。
借金癖がある人の特徴と、借金依存症・その他の依存症が原因で躊躇なく借金をすることについて確認してみましょう。
お金にだらしないだけ?
特に生活に困っているなどの理由がないにもかかわらず、借金を繰り返す癖がある人について、お金にだらしないだけ…と思う方も多いです。
実際に、将来のことを考えて貯蓄をしない、今さえ良ければ良い、という考えで借金をする人もいます。
しかし、そのような人であれば、例えば結婚をする・親の介護を考えるなど、なにかのきっかけがあれば、貯蓄をするなど身の丈にあった家計で暮らすことができるようになります。
ただ、お金にだらしないだけ、ではなく、依存症にかかっているような場合には注意が必要です。
借金依存症
借金依存症になっている人は借金を繰り返します。
借金依存症とは、正式な病名ではないのですが、お金を借りることがやめられず、常に借金をしてしまうタイプの依存症のことをいいます。
お金を借りる行為のみならず、クレジットでの買い物などに依存することもあります。
このタイプの依存症は、なにか目的があってお金を借りるのではなく、お金を借りることで快感や安心を得てしまいます。
一方で、お金が借りられない・ショッピングローンが組めないような場合には、精神的に不安定となり、犯罪行為や自殺をしてしまうこともあるようなので、きちんとした対応が必要です。
その他の依存症で借金をする
なお、その他の依存症が原因で借金をするような場合があります。
典型的なのは、正式に疾患とされている、ギャンブル依存症です。
ギャンブル依存症になってしまうとギャンブルが辞められず自分をコントロールできなくなり、借金をすることに躊躇がなくなります。
借金癖・借金依存症の人がもたらす「多重債務」とは?
- 言葉の意味では複数の会社からお金を借りている状態が多重債務
- 利息の経済的負担のみならず、返済期に追われる精神的負担も大きい
多重債務といわれる状態はどのような状態ですか?
言葉の意味だけでいうと、借金という債務が複数ある状態なのですが、実際には経済的・精神的負担が大きい状態であることを確認しましょう。
借金癖・借金依存症の人がもたらす「多重債務」とはどのようなものでしょうか。
多重債務とは、言葉の意味では債務が複数ある状態をいいます。
借金依存症などで借金をしてしまう場合には、突発的に借金をするため、審査が下りやすい消費者金融や信販会社から借り入れをすることが多いです。
これらの貸金業者は多くても30万円~50万円程度を上限に貸し付けることが多く、限度額一杯になった債務者は、別の会社に借り入れをして、次々に借り入れ件数を増やします。
そのため、何百万という借金をする人の多くは、複数の会社から借り入れをして、多重債務という状態になっているのです。
借金をする以上利息を支払う必要があり、その経済的負担はとても大きいため、多重債務者の経済的負担は非常に大きくなってしまいます。
また、複数の会社から借り入れをしていると、1ヶ月のうちに何度も返済気が到来することになり、その都度返済のための金策をしなければならず、その精神的負担も大きいといえます。
借金を繰り返す癖・依存症がある人のための対応方法
- 貸付自粛制度を利用する
- 依存症があるような場合には治療をする
- 既にした借金には債務整理を
借金癖・依存症がある人にはどう対応すれば良いでしょうか?
貸付自粛制度でそもそも借り入れができないようにしましょう。依存症が疑われるような場合には治療をきちんと行い、既に借金があるような場合には債務整理を検討しましょう。
借金癖・借金依存症の対応方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
貸付自粛制度を利用する
貸付自粛制度を利用しましょう。
貸金業者からの借り入れにあたっては審査を行うのですが、その審査の一つとして信用情報が参照されます。
貸付自粛制度を利用すると、信用情報に貸付自粛制度の申告情報が登録されるので、審査が下りなくなり、借金ができなくなります。
貸付自粛制度は日本貸金業協会で受け付けており、webでも利用を受け付けています。
原因となる病気の治療を
原因の治療を行いましょう。
貸付自粛制度の利用だけでは、借り入れができない状態になってしまった結果精神的に不安定となり、アルコール依存症や万引き依存症など別の依存症になってしまったり、自殺や犯罪などにも走りかねません。
精神科・心療内科での治療や、自助グループに加入して、きっちり治療を行いましょう。
自助グループへの加入は、本人のみではなく、家族も加入をして相談・解決への糸口を見つけることができます。
既にした借金については債務整理を
既にした借金について、返済が難しい場合には債務整理を行いましょう。
なお、債務整理をした場合、一定期間は信用情報に事故情報として登録される(一般的にブラックリストに載るといわれる)状態となり、貸付自粛制度と同様に借り入れができなくなります。
まとめ
このページでは、借金癖・借金依存症の人の対応方法についてお伝えしました。
借金依存症は単にお金にだらしないというものではなく、自分の意思では借金をすること自体がやめられない状態になっているものです。
依存症の治療や貸付自粛制度などを利用して対応し、既に借金をしていて返済が難しい場合には、弁護士に債務整理を依頼するようにしましょう。