ダブル不倫にはどのような法的リスクがあるのか
ざっくりポイント
  • ダブル不倫とは
  • どうしてダブル不倫をするのか
  • ダブル不倫をした場合の法的リスク

目次

【Cross Talk 】夫がダブル不倫をしているようなのですがどのようなことが発生しますか?

夫が不倫をしています。不倫相手も既婚者でいわゆるダブル不倫なのですが、どんなリスクがありますか?

不倫をしていることで離婚原因になり、不倫相手に慰謝料請求をするができ、相手の配偶者から夫に慰謝料請求されるという複雑な関係になります。

ダブル不倫をするとどのような法的リスクがある?

既婚者同士が不倫をすることをダブル不倫といいます。ダブル不倫も不倫ですので、離婚原因となったり慰謝料請求という問題が発生しますが、相手にとっても不倫なので不倫相手の配偶者からも自身の配偶者に慰謝料請求がされる可能性もあるという複雑な状態です。ダブル不倫をしたときの法的関係について確認してみましょう。

ダブル不倫とは?

知っておきたい離婚のポイント
  • ダブル不倫とは
  • ダブル不倫にハマってしまう原因

ダブル不倫とはどのようなものなのでしょうか?

既婚者同士で不倫をすることをいいます。

ダブル不倫とは

ダブル不倫とは、既婚者同士が不倫をすることをいいます。
「昼顔」や「あなたのことはそれほど」といったドラマで取り扱われたことで、ダブル不倫という言葉が定着するようになりました。

ダブル不倫にハマってしまう原因

ダブル不倫にハマってしまう原因には次のようなものが挙げられます。

お互いに既婚者であり気軽に遊べる

不倫相手が独身の場合には、現在の妻(夫)と離婚をして不倫相手と再婚をするというような関係に発展する可能性があります。
一方で、相手も既婚者である場合には、離婚して再婚をするという関係に発展する可能性は低いので、軽い気持ちで男女の関係になることができることから、ダブル不倫にハマる人がいます。

背徳感が快感となる

ダブル不倫は許されない恋であり、そこからは背徳感が生まれます。
その背徳感が快感となって、ダブル不倫にハマってしまう場合も多いです。

お互いに現実逃避ができる

お互いに夫婦であることから、家庭ではマンネリとなってしまっていることが考えられます。
そんな現実への不満から現実逃避ができるダブル不倫は、一度ハマってしまうと癖になってしまう方も多いです。

ダブル不倫をする人の特徴

ダブル不倫をする人として次のような特徴があります。

  • 家庭に不満がある
  • 趣味や友人などの交流関係が少ない
  • 自由な時間や使えるお金が多い
  • 夫婦関係が冷えている
  • セックスレス・回数が少ない

などの特徴があります。

ダブル不倫をするきっかけ

ダブル不倫をするきっかけとしては次のようなものが挙げられます。

会社内の人とのダブル不倫

会社内での出会いがきっかけでダブル不倫をしてしまう人も多いです。
職場で長い時間同じ目標を持って仕事をしている中で、仲間意識・上司と部下尊敬しあう関係から、男女の関係に発展してしまうことがあります。

同窓会など昔の友人との再会

同窓会など昔の友人と再会したことがきっかけで、ダブル不倫をしてしまう人もいます。
同世代のため、既にお互いに結婚していることが多い上に、昔の頃を思い出してダブル不倫に発展してしまう方もいます。

ダブル不倫をした場合の法的リスクは?

知っておきたい離婚のポイント
  • ダブル不倫をした場合の法的リスク
  • 離婚原因となる・慰謝料請求をされる・会社で懲戒の対象となるなど

ダブル不倫をした場合にはどのような法的リスクがあるのでしょうか?

通常の不倫と同じく、離婚原因・慰謝料請求といったことはもちろん、会社で不倫をしていることが発覚すると懲戒処分の対象となる可能性があります。

ダブル不倫にはどのような法的リスクがあるのでしょうか。

離婚原因となる

ダブル不倫は、離婚裁判を起こす際に必要な離婚原因となりえます。
離婚については、合意ができなければ離婚協議・離婚調停では離婚ができません。

この場合、離婚裁判を起こす必要があるのですが、離婚裁判を起こすためには民法770条1項に規定されている離婚原因が必要です。
ダブル不倫も不倫ですので、民法770条1項1号所定の不貞行為に該当し、離婚原因となります。
そのため、配偶者がダブル不倫をしている場合には、離婚原因があるとして、離婚裁判を起こすことが可能です。

慰謝料請求ができる

配偶者がダブル不倫をしていた場合、配偶者と不倫をしている相手に対して慰謝料請求をすることができます。
不倫をしている当事者は、不倫をすることで配偶者に対して精神的苦痛を与えているためです。

相手の配偶者より自分の配偶者に対して慰謝料請求をされる可能性がある

ダブル不倫である場合には、相手の配偶者が自分の配偶者に対して慰謝料請求をすることも認められることになります。
そのため、ダブル不倫のそれぞれの配偶者が、相互に慰謝料請求をするという複雑な関係となってしまう可能性があります。
債権債務関係が対抗しているときには相殺をすることができるのですが、法律的には債権債務は対抗しておらず、かつ不法行為であるため相殺することができず、法律的には相互に支払う義務があります。

会社で懲戒処分が行われる可能性

会社でダブル不倫をしていることが発覚すると、会社から懲戒処分が行われる可能性があります。
会社によっては、会社の風紀や秩序を乱す行為を行う人に対して、懲戒処分を行うことがあります。
会社内で不倫を行うことは、会社の風紀や秩序を乱す行為です。
ダブル不倫が発覚することによって、会社から懲戒処分を受ける可能性が高いといえるでしょう。

まとめ

このページでは、ダブル不倫をする場合にどのような法的リスクがあるのかを中心にお伝えしました。
既婚者同士で不倫をするダブル不倫は、通常の不倫のように離婚原因・慰謝料請求が可能である上に、相手の配偶者からの慰謝料請求される可能性もあり、請求の関係が複雑となります。
トラブルが発生した場合には、なるべく早く弁護士に相談して、スムーズに解決することをおすすめします。