
- スマホが原因で離婚することができる?
- スマホ離婚の原因とは?
- スマホ離婚を回避する対処法とは?
【Cross Talk 】スマホ離婚とはどのようなものでしょうか?
スマホ離婚とはどのようなものなのでしょうか?
スマホが原因で夫婦仲が悪化し、離婚に至ることを言います。
スマホ離婚について、詳しく教えてください。
「スマホ離婚」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。スマホが原因で夫婦仲が悪化し、離婚に至る可能性があります。それでは、スマホ離婚とはどのようなものなのでしょうか。この記事では、スマホ離婚の原因やスマホ離婚を回避するための方法などについて詳しく解説していきます。
スマホ離婚とは?

- スマホ離婚とは?
- スマホの接触時間が離婚の原因になる
スマホ離婚とは、どのようなものなのでしょうか?
スマホ離婚とは、スマホを原因として離婚することの総称です。
スマホ離婚とは?
「スマホ離婚」とは、スマホが原因で夫婦仲が悪くなり、離婚に至ることを指す言葉です。
世帯におけるスマートフォンの保有率は2019年に8割を超えています。スマートフォンによるインターネット利用率は、パソコンやタブレット型端末など他の端末に比べて最も高くなっています。
スマホによって夫婦仲が悪くなる原因としては、以下のようなものが考えられます。
- スマホでSNSやゲームを長時間やり続けている
- スマホでゲーム課金やショッピングで高額な出費をしている
- スマホの出会い系アプリやSNSを通じて浮気をしている など
スマホを使って上記のようなことをしていると、そのことが原因で夫婦関係が破綻に至る可能性があります。
スマホが原因で離婚できる?
それではスマホが原因で離婚することは可能なのでしょうか。
そもそも、夫婦が離婚をするためには、「協議離婚」、「調停離婚」、「裁判離婚」の3つの方法があります。
このうち協議離婚と調停離婚については、夫婦が話し合いによって離婚をする手続きであるため、夫婦双方が離婚に納得して合意した場合であれば、スマホが原因であっても離婚することができます。
これに対して、裁判離婚の場合には、民法が規定している一定の離婚原因に該当する必要があります。民法は、以下のような5つの法定離婚事由を定めています(民法第770条1項)。
- 配偶者に不貞な行為があったとき
- 配偶者から悪意で遺棄されたとき
- 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
- 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
- その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
スマホがきっかけで夫婦仲が険悪になったという程度では、いずれの法定離婚事由にも該当しないでしょう。しかし、スマホのアプリを利用して不貞行為をしている場合には「不貞な行為」が認められたり、スマホゲームばかりして家庭を省みない状況が長期間続いている場合には「婚姻を継続し難い重大な事由」が認められたりする可能性があります。
スマホ離婚の原因

- スマホ離婚の原因とは?
スマホ離婚に繋がる原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、スマホ離婚の原因について具体的に解説していきます。
長時間スマホを見続けている
スマホ離婚に繋がる原因として、配偶者が長時間スマホを使用し続けているということが挙げられます。仕事の連絡や、お店や交通機関の予約などをスマホ1つで行えるため、日常的に非常に利便性が高いものです。ゲームや動画視聴などの趣味もスマホで楽しむことができます。
しかし、スマホを長時間使用する方の中には、スマホ依存症やゲーム依存症になってしまっている方もいます。スマホに大量の時間を費やしていると、昼夜が逆転したり、集中力が低下したり、不眠症や抑うつ状態に陥ったりする可能性があります。
また、長時間スマホを使用していることで、配偶者が家事や育児をやらない・協力しないという場合には、パートナーとしての信用を失ってしまうおそれがあります。共働きの夫婦の場合でも、家事や育児は相互に協力してこなしていくことが大切ですが、相手がスマホばかり触って共同生活に貢献しない場合には、離婚を検討するようになる可能性があります。
夫婦の会話がなくなる
配偶者がスマホばかりを触って、夫婦の会話やコミュニケーションがなくなることも夫婦関係が破綻する原因になります。食事中や寝る前、夫婦のコミュニケーションそっちのけでスマホをいじっていると、家庭内の悩み事や相談事を相手と共有することが難しくなります。
家族でありながら家庭内の問題に向き合わずスマホばかり見ていることは、パートナーとの結婚生活を続けていく自信を失う原因となります。
浮気を疑われる
パートナーがスマホを肌身離さず持っていると、何かしら隠し事をしているのではないかと疑わしくなります。例えば、スマホで浮気相手と秘密裡に連絡を取っている疑いが出てきます。スマホでのやり取りを巡って夫婦間で言い争いや喧嘩が頻発するようになると、夫婦関係が破綻する原因になりえます。
このように、配偶者の浮気を疑って夫婦仲が悪くなると、離婚に至る可能性があります。
スマホ離婚を回避する方法

- スマホ離婚を回避する方法とは?
スマホ離婚を回避するためにはどのような方法がありますか?
ここでは、スマホ離婚を回避するための対処法を解説していきます。
スマホ離婚を回避するためには、スマホと接触する時間を減らす必要があります。例えば、リビングや寝室にはスマホを持ち込まないようにしたり、家族が同室にいる場合には、スマホを触らないようにしたりするなどの方法が考えられます。
家族がそばにいる場合には、スマホを操作せず、積極的に家族との会話に時間を割くようにしましょう。
スマホを触っていても、家族から話しかけられたらスマホから目を離し相手の顔を見るということも重要です。スマホに目をやりながら声だけで適当に返事を返す、というのはNGです。なぜなら、スマホから目を離さず対応していると、「この人には何を話しても無駄だ」とパートナーから諦められてしまうおそれがあるからです。
SNSやスマホゲームに没頭している方は、少しそれらのアプリから距離を置くことも考えてください。特に、配信動画の視聴や課金ゲームは、長時間スマホに拘束される可能性があるため、夫婦関係を改善・修復したい場合には、アプリを消去したり、時間を制限したりする必要があるでしょう。
まとめ
スマホ離婚とは、スマホが原因で夫婦仲が悪くなり、離婚に至ることを指す言葉です。長時間スマホを操作していることで、心身の状態が悪化したり、夫婦間のコミュニケーションが減ったりするおそれがあります。スマホが原因で離婚に至らないようにするためにも、スマホの長時間の使用は控えることが重要です。
もし、スマホが原因で離婚問題を抱えている場合には、弁護士に相談するようにしてください。離婚問題に詳しい弁護士に相談することで、適切なアドバイスやサポートを受けることが期待できます。