相続で必要となる書類について特に必要なもの
- 相続人を確定するために必要なのは戸籍謄本
- 遺言書の探し方や遺言書に関する手続
- 遺産分割協議書、その他の書類について
目次
【Cross Talk 】相続に必要不可欠な書類にはどのようなものがありますか?
先日父が亡くなり、相続に必要な手続を行っています。質問なのですが、相続にはどのような書類が必要になりますか?
相続に必要な書類について確認しましょう。
是非お願いします!
相続に必要な書類についての基礎知識を確認
相続の手続にはさまざまな書類が必要になります。どのような手続をするかによって必要な書類も異なるのですが、どの手続でも必要な戸籍謄本類と、遺産分割協議書・遺言書などについて確認しておきましょう。
相続に必要な書類1:戸籍謄本について
- 相続関係を証明するのが戸籍謄本等
- 戸籍謄本等は、最近のものから生まれたときのものまでさかのぼって取得していく
相続で必ず必要になる書類はありますか?
戸籍謄本は相続に関するどの手続でも必要になります。
相続においてどの手続でも必要となる戸籍謄本について確認しましょう。
戸籍謄本が必要な理由
そもそも戸籍謄本はどのような理由で必要なのでしょうか。 戸籍謄本とは、戸籍に記載されている事項を証明する書類をいいます。 戸籍は、国民を登録するための制度で、親や子ども・兄弟が誰であるかを確認することができます。 相続においては、誰が相続人であるかを確定する必要があり、戸籍謄本は相続に関するどの手続でも必要とされます。 「戸籍謄本」と一般的に呼ばれるものには、戸籍全部事項証明書や除籍謄本・改正原戸籍謄本などがあります。取り寄せ方
戸籍は、戸籍がある地域の市区町村の市民課に請求をして取得します。 現実に住んでいる、または亡くなる直前まで住んでいた市区町村に必ずしも戸籍があるわけではない点に注意が必要です。 戸籍謄本については、全ての戸籍を集めるときには、最近のものから生まれたときまでのものを集める必要があります。 この場合、最近のものを取得すると、一つ前の戸籍をどうやって取得すれば良いかわかりますので、最近のものから生まれたときのものまで順番に遡っていくことになります。 戸籍に関しては、「相続したときに必要な戸籍謄本の取り方・見方・提出先について解説!」で詳しく解説していますので参照してください。相続に必要な書類2:遺言書
- 遺言書がある場合は相続に優先する
- 遺言書は検認する必要があるものがある
遺言書は必要な書類の一つですよね。
はい、遺言書がある場合には、原則として法定相続に優先するので、遺言書が作成された場合には相続手続に必要な書類となります。
遺言書がある場合には、相続手続において必ず必要な書類になります。
遺言書が必要な理由
遺言書が作成された場合には、法定相続に優先することになります。 遺言書の内容次第で、遺産分割が必要か、必要であるとしてどの遺産の範囲で遺産分割をするか、遺留分侵害額請求の対象となるか、など、相続に関する手続に影響しますので、遺言書は相続手続上重要な書類ということになります。遺言書の探し方
公正証書遺言がある場合には、公証役場で検索をすることが可能です。 また、自筆証書遺言書保管制度を利用している場合には、法務局で検索をすることが可能です。 その他の場合には、遺言者が大切な文書を保管していそうなところをまず探しましょう。 公正証書の検索については、「遺言書の有無を確認したい?遺言書検索システムという便利なものがある」で解説していますので、参考にしてください。遺言書の検認
公正証書遺言・自筆証書遺言書保管制度を利用した自筆証書遺言以外の遺言書がある場合には、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所で遺言書の検認をする必要があります。相続に必要な書類3:遺産分割協議書
- 遺言書がない場合には遺産分割協議をする必要がある
- 遺産分割協議の結果を記載したものが遺産分割協議書
遺言書がない場合には、遺産分割協議書を作るんですよね?
おっしゃるとおりです。銀行預金の相続や、不動産の相続登記など、あらゆる場面で遺産分割協議書が必要となります。
遺産分割協議書はなぜ必要なのでしょうか。
遺産分割協議書が必要な理由
被相続人の銀行預金を解約したり、不動産の名義を変更する際には、申請をしてくる方にその権利があるのか確認する必要があります。 そして、その権利の有無は、成立した遺産分割協議の内容を記載した遺産分割協議書によって確認できますので、遺産分割協議書を作成し、関係機関に提出することになります。作成方法
遺産分割協議書は、相続人全員が協議に参加して行います。 全員が協議に参加していれば、一同に会して交渉をする、一部の相続人が協議を行って他の相続人に賛同を求めるなど、具体的なやり方は問いません。 詳しくは、「遺産分割協議書とは?文例集から提出先まで解説!作成は弁護士へ!」のページで解説していますので参考にしてください。 遺産分割がうまくいかない場合には、調停・審判を利用して、そこで作成された書類が遺産分割協議書の代わりになります。その他
- その他の相続手続において必要な書類
他にはどのような書類がありますか?
手続をする場合には、申請書と添付書類があるので確認をしましょう。
相続に関する諸手続には、必ず申請書と添付書類があります。
相続登記申請書および添付書類
不動産の名義を、不動産を相続する人に変更する手続のことを、相続登記と呼んでいます。 相続登記をする場合には、登記申請書を作成して、手続上必要とされる添付書類を収集して提出します。 戸籍謄本・遺言書または遺産分割協議書は、相続登記における添付書類です。 その他にも、住民票や評価証明書などの必要書類があります。相続税申告とその添付書類
相続税の申告をする際には、申告書と一緒に、手続上必要とされる添付書類を提出します。 相続登記と同様に、戸籍謄本・遺言書または遺産分割協議書は添付書類の一つです。 相続税申告は、申告する遺産の内容を裏付ける書類を提出する必要があるため、添付書類として提出する書類の量が膨大となります。訴状とその添付書類
相続において、訴訟や調停を起こす場合には、訴状や申立書と一緒に、手続上必要とされる添付書類を提出します。 どのような訴訟・調停をするかによって必要な書類が異なるので、弁護士に相談をしてみてください。まとめ
このページでは、相続に必要な書類についておおまかにどのようなものが必要なのかお伝えしました。 特に戸籍謄本はどのような手続でも必要ですし、遺言書または遺産分割協議書がなければ手続が先に進みません。 書類の作成や収集にお悩みであるならば、弁護士に相談・依頼をすることを検討してください。
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